12月08日 水曜日、晴れ。
朝、寒い。
竹を見つける。
紙を見つける。
桃を見つける。
水琴窟を見つける。
畳を踏んで。
風をつかまえる。
小石をばら撒く。
押し入れを見つける。
雨戸が鳴りやまない。
うぐいすばりを踏んで歩く。
初めて聞いたラジオを持ち歩く。
1905年の曾祖父が若い。
曾祖母の使っていた小銭入れをもらう。
四条大橋の畔でたまたま仲良くなった名も知らぬ女の子が教えてくれた嵐山の廃神社へ。
行ったこともない川に映る。
録音している時の心持ちが録音機には乗り移る。
敗戦後の沖縄にて書き留められた夢日記は続く。
晩年のこと。
夕焼空だけが残った、とのこと。
花を流し、
明かりを灯す。
さよならをする。
卵子と精子の話ばかりしている。
すべてが恋愛の話へとつながる。