山田有浩 / Arihiro Yamada

Information of Arihiro Yamada (dance, butoh / ダンス, 舞踏)

04月26日 火曜日、晴れ。







・身体中の穴という穴から絶え間なく液体を流しつづけるような…………情熱を…。




・打ち震えてゆく時間、を、確認した、巻き散らされる白の痕跡、を、



・毎日酒を食らいながら深夜の神社にて企てを続ける、日々、太腿の根を張る大地から月へ、月へ、涙を、手を、想いを、


・黒の着物に下駄で歩く、街を、 手には書物のみ、大きな樹の下で人を待つ、 目黒から渋谷へ、 池袋から上野へ 、見られる為でなく見る為に、身体性が、眼が、こころが変質してゆく、

・ホームレスのおっちゃんたちよ、あんたらのにんげんらしきコミュニケーションをわたしは、 飯を食うのがにんげんだ、


・街の中心にある大きな老舗パン屋の、ほとんど人のいない二階カフェーにてモーニングの珈琲を傾けつつ人を待つ、 「はじらい・はにかみ・照れ・奥ゆかしさ・愛嬌」について全力で、 振る舞うことも、 形式と感情の幸福な出会いについて、舞台の上で九人の男が泣いているのを見た、伝統というものが、"保守"というものがあるとすれば、この姿、 店員のばばさまの何十年も変わらぬと思われる制服の品位の高きこと!、


・下町の屋台にて鰻丼を食らいつつ北へと旅立つ女を送る、 わたしは彼女の艶と孤独と幻の人を追いつづけるような深い黒眼が好きだ、 ことばを探すため、幸運を、 それを偽善というのなら、徹底的に偽善を生きようと交わす、

・絶望できることもまた、ひとつの才能である、 若者よ、心中するくらいの強き想いを持たれよ、人の為に命を投げ出そうとする態度と、生きる権利とは別ものであろう、 現代人の志の脆弱さの嘆かわしき、


・計算を間違った、わたしはまだまだだ……、

・短い間でも会いたき、雨の日のオムライス、野菜を、 八年振りの場を訪れた、あの時は半ば騙されるようにして連れてこられた、あぁ、風景は変わらずも今はあなたの姿がここに見られる、ワインを傾ける、 白き洞窟の空間を廻る夜、ジャックダニエルは道をつくる、サンパウロに連れてってという声に顔を逸らして笑みを堪える、面の影、  砂漠で出会った同郷のひとよ、共に歩もう、わたしは生きることの方が大切なのです、 その方にとっての刺青が、私には祖母の数珠であり、夜の山道でのうたであったかもしれない、 踊りが人を救う、俳句が人を救うのだと、交わす、


・サンダルでかえる、部屋は混雑したまま、

・夏振りの犬と戯れ走り回る、私はにんげんではなく生き物であろうとする、 犬に不思議がられる、この犬の中でのにんげんの概念をくつがえすような人でありたい、いつまでも裏切る者として、


・豚カツを食らう、山地でのヒッチハイクとホームレスの話をする、絶えず姿勢はよい、キャベツを二度もお代わりする、 視野の尺度が広すぎると、かえって狭く見られることあり、 極端であれ、過剰でありなさい、 あぁ、そして感謝感謝感謝………、


・お墓の花をかえる、あぁ、ありあわせの花よ、たなびく線香の煙りよ、ボーボーと燃えいずる小さな畑の雑草よ、この広い丘に上ってくる音を聞いて育ったのだわたくしは、変わらぬ寺の鐘の振動が耳の渦の中でいつまでも反響す、 見知らぬ墓掃除のおっさんよ、親切をありがとう、、、

・耳よ!!! 耳!!! いつまでも愛の無限のエコーを!!!

・神社には女の子が一人、自転車にて、彼女はなにを祈ったのかしらん、恋のこと、家族のこと、遠くのこと、 水で手を流す、大樹のうろに入る、人生の節目節目に幾度もここを訪れた、音擦れた、今は亡きひととも、道の途中、


・丘の温泉でストレッチ、阪神巨人戦を漠と眺めつつサウナで砂時計の踊りを黙々とつづけながら崩れゆく、

・ヌスラットファテアリハーンを聞く、(インド?)と尋ねられる、パキスタンだ!イスラームだ!アッラーだ! 声だ、声、祈りだ、!!!!!

・険しい峠を越えて沢沿いを走る、島を思い出す奥地にて、 鶴の去来地とは逆の場処、曇り空の下の畑、記念樹のいとしき、 多くを語らぬ氏に差しむけられた茶碗に密かに秘められたメッセージを受取り、どよめきを隠しきれず!!!!!こんな時代にこのような粋が残っていた?!三日月の味、 初めての猫に好かれる、エメラルド、マーブル、稲妻よ、 なんでもいい、ただ信じる方へ進みなさい、されば道は開かるる、、、、!!!!

・オペラ「魔笛」を見る、、、再度、声、、声、、、声、、、!!!物語ではなく声に魅了されるのだ、、、が、それよりもなにより場としての一体感、観客も共に想いがひとつとなってつくられた場だということが胸を打つ、


・色と光を司る、音に合わせ、感受性の問題だ、これは音楽だ、深海を、新緑を、血を決した愛ー情熱を、懐かしき現在の内部風景を、想いを、想いを、想いを、想いを、、、、、照明とは優しさだ、旋律とは優しさだ、!!!、想いが足りない、想いの深さを、想いの豊饒さを、想いの切実さを、決してゆく想いを、、、にんげんだもの、わたしのなかの誤摩化しや逃げや臆病さをもひっくるめた、その存在そのものを、開くのだ、身体全身で開いてゆくことこそが、

・波打ちうねり潮満ちるようにじわじわと少しずつ広がりゆく場の充実した空気、人々の声で共に越えてゆこうとするのだ、 命短し恋せよ乙女、紅き唇褪せぬ間に、芭蕉さん、 全部持って行ってしまったあの光と影に乾杯!!!、 珈琲をいただきつつごあいさつをした、 この稀に見る多様さ、最後尾から眺めた広がり、にんげんとにんげん、されど元はひとりの動きから、血は争えぬ、、 花を差し向けた、花を差し上げた、花を差し上げた、、、こんなにも多くの花に囲まれしこと、駐車場にて大きく手を振った、大きく頭を下げて、多くの笑みを、、笑みで溢れますように、笑みで溢れますことを、、、あなたが笑えば世界が微笑む、!!!!!!

・犬が飛ぶのを見た、 植物よ!!!こんな風景は久しぶりだ!!!!!家族、さよならの空、 ひとり歩く、喉声を響かせながらの古き山道をくだり、何度ものぼり、くだった道、 今のわたしは今のわたしにしか出来ぬやり方でゆく、 この道の廃墟には幼き頃からよく入った、いつ入っても気配は変わらず残っていた、今も、

・刺身を食す、黒鯛!!!! 般若の面に祖母を託し、小津映画のような家族写真を捧げよ!!!!、 


・反響する天空の灰の箱に登る、 真下を覗けばまるで異国の路面電車の風情、 大きな音にも濁りなき明晰な道筋もった響きを、ことばを絶したかそけき音にも折れることなき真っ直ぐな芯を、、、 またしても遭遇するのは、声、声、声だった、、、、無声慟哭だ、、、、、!!!!!!!なし崩しにされ、全身の毛穴が逆立つように、鳥肌が立った、ことばではなく声の曠野を、荒原を目指した、、、あなたの心の風景を全身で開いてみせてください、、あなたの全身の裸の姿がわたしはみたいのです、、、、、 自らの寸法に合った地平からはじめている人たち、ひとりのにんげんとして測りうるに足るところからはじめている人たちがわたしは好きです、素人万歳だ、、出来る範囲でがんばりながらそれを楽しみつつ、正しすぎない人がわたしは好き、にんげんの中には善も悪も、弱さも強さも共にあるから、、

・はにかみ屋さんの2歳2ヶ月の子と戯れた、音がなるものが好きだった、笑えば笑う、泣けば泣く、 紅茶をいれていた、 優しすぎるのもまた罪である、確かにそうかもしらん、ならば罪を背負ってでも優しさを蒔き続けるような人でありたし、 人生を全うしましょう、

・気持ちを全身に映した身体に見入られた真夜中過ぎ、 生まれたときの声を全員で聞いた、刻印された声、わたしには自ら命を絶てない明確な理由が二つある、

・ただただ眠し、 詩人を再度、こころに置いて……、


・芸は身を助ける、を、身をもって見せていただきました、脱帽です、わたしはやはり握手の手を伸ばした、パトカーの扉越しに、笑顔で、がんばる、と云った、

・壮絶なる光を浴びた雪山 、漆黒に映える深い虹の色 、ダイヤモンドの巨大建築群……、車窓に見た絶する光景たち……、

・文明のリキに身体が追いつかぬです……、 忘れ物多きこと、かえれば荷物が届いており、メールを送る、メールを送る、 夜中に魚を食べた、 灯を消した都会の寒き夜風、深夜の駅で人と会う、さよならする、わざわざどうもありがとう、お疲れさま、黒砂糖だけが残った、


・深夜の23〜25時まで、近所の境内にてウヰスキーを食らいつつ二時間踊るのが日課となりつつある、 疲れておる時ほど稽古に没入する……、 陶酔することも覚醒することも目的ではない、持ってきた課題を何遍も何遍も繰り返す、 錆び付いた身体がそれを経て少し軽くなるというのか、身体の風景〜スケール(寸法)が変化する……、 届こうとしてゆくことだ、踊りは……、指先から星への間を如何にして埋めてゆくかだ、、、

・見知らぬ人と車を共にする、見知らぬ人、名前も知らぬまますぐに別れることが分かっている、そんな方としか出来ぬぽつりぽつりと交わす会話、のなかでつながるものになにか救われる思いがする、ことあり、

・夢、 あぁ、踊り子よ、あなたの澄んだ眼を通して見える世界の前に、わたしなど足元にも及ばずに、視点の粗雑さが見透かされている、家、古き家にて、芸術なんて何の意味があるのよ、とにかく生きてく為には金がなけりゃどうにもなりゃせんのよ、と云う幼なじみの厳しい母の、人としての強さと優しさに芸術を捧げよう、だってあなたの家の壁には絵が掛けてあり、テーブルの上には花が生けてある、 ピンクの花が乾いて、紫になって留まっている、、、姿、

・身体を張って生きてゆく者たちよ、わたしたちの時代に、 ますます人間の力が落ちてゆく、 ――電車の中では、たまたま中上健次を開いていたのですが――、 あなた、自殺しないで、 他者の痛みを背負ってしまうひとも、あなたの中の可能性の泉を見つけ枯れさせないであげて、星の哀しみに引きずられちゃいけない、負けちゃいけない、離見の見を……、 こころよりもまず、からだを置き去りにすることなかれ、 人間は切り開くことが出来る、想像力によって、 社会は何故こんなにも、人に優しくないもので溢れてるのでしょうか、 鬱病もまた身体の問題であることは明らかなのだと、

・闘いは、相手がいてこそ、 深夜、蝉の声、全力で、全身で咽び泣き放つ、太陽のように放つ、虫の声に完全に負けた、 わたしがいなくなってもわたしの植えた朝顔の種よ、花開いて誰かのこころに灯をともしてやりなさい、それがわたしの願いです、音楽なんていいから、

・アーティスト然とした曲よりも、アイドルのうたを聞く方が打たれたりするものである、 事有り気なメッセージやら応援ソングより、安直だったりどうでもよかったりするようなものの方がにんげんらしくて、

・風の強い日は猫もそわそわする、


・人は、感動する生き物である、笑い、泣く生き物である、こころとはなにか、何故に衣食住すべてが呪術性とへとつながっていったのか……、、。



・本日の晩ご飯: 筍ご飯、しめじと葱のみそ汁、煮豆、わかさぎ佃煮、昆布佃煮、レタスとクレソンとトマトのサラダ。 以上です、 。