2016年02月18日
山田有浩（身体）×村上裕（音・映像） ＠七針（八丁堀）
村上裕氏とは、一月の公演「幻想擬人劇 志賀寺上人の戀」にて出会った。今回はこれから半年間毎月行うシリーズの初回で、彼との初のデュオ公演。
氏の映像と音は、過剰な情報量で空間を圧倒してくる。
映像は、"管理された偶然性"でも云うのか、コンピュータが空間の動きに反応して①「歴史的な映像」②「個人的な日常の映像」③「文字情報」の三つの観点から集めた素材を独自の法則で即興的に操作するシステムになっているとのこと。音楽もまたエモーショナルに空間を塗り固めてゆくような混沌そのもの。
当方、普段は静謐な環境で踊ることが多いので新鮮だったが、とはいえ、やることはいずれの場合も基本的に変わらずにあるとも云える。空間を呑み込むような映像と音の圧のもと、より切迫して切り詰められたミニマルな身体のあり方へと向かっていった。
と同時に、いつもストイックになりがちな私にしては、村上氏の存在によって今までになくポップで開かれた舞台にもなったように思う。
舞台には各地から集めた石たちも並べられた。
photo:Boyd Z Stout
