山田有浩 / Arihiro Yamada

Information of Arihiro Yamada (dance, butoh / ダンス, 舞踏)

七月 処女公演 〈孤絶-角〉

ご無沙汰してしまいました。

公演情報は、左の「近況・お知らせ」欄を二ヶ月に一度くらい更新していたりしますので(…ゆっくりですみません…)、
たまに覗いてみて頂ければ幸いです。


さて、いよいよです。

処女独舞公演〈孤絶-角〉
山田有浩

まったく人のいない場所の発見、
人が生き得る”呼吸場”ーーー。
(呼吸広場、)
”孤絶-角”
、は
孤絶角度とそれぞれのではない空間によって成り、
時間は”無人振動”=共振のあいだに
溜まる
水量によって測られる
        岸田将幸『〈孤絶-角〉』より

2015年7月3日(金)開場19:00 開演19:30
     7月4日(土)開場19:00 開演19:30
前売2000円/当日2500円
場所 中野テルプシコール
〒164-0001 東京中野区中野3-49-15-1F/03-3383-3719

宣伝美術/菊井崇史、 宣伝写真/稲村香菜
公演タイトル/岸田将幸『〈孤絶-角〉』(’09)より

予約/問い合わせ mbvyamada69@hotmail.com/090-8224-0587



この度、初の劇場ソロ公演を打つことに致しました。
これまで即興で踊ることが多かったのですが、今回はより振付に近い構造でもって臨むことになる、初の作品になると思います。(いえ、まぁ、振付が「ある」、と云ってもよいのかもしれません…)。
タイトルには、この時代にあってもっとも信頼を寄せている詩人の一人、岸田将幸さんが2009年に出されました詩集より、
〈孤絶-角〉、
と付けさせていただきました。念願のことでした。

岸田さんの詩集を初めて読んでいました折、ここでは詩のことが語られているにも関わらず何故こんなにも、舞踏とのとてつもない共振が起こっているのかと、驚嘆していました…、
それは即ち、氏の詩文、詩行において、私が自らの踊りの中で目指しているところのものが、あろうことか、その身体そのものが、まさに屹立してあるということを意味していました、
一行一行が、生存のエッジにてギリギリ踏みとどまりながら直立したしなやかな強き光の茎のような身体としてありました、
この困窮した時代にあって、生き抜いてゆくための足場、呼吸場を全身で切り拓いてゆこうとする詩-身体の、在ってくれたことに、
生きてゆくことを心底より鼓舞される思いのするのでした、
そして私自身の踊りもまた、そのようにして在りたいと、在らねばならぬと切に想い、願いながら、
いつかこの詩集と私自身との共振において立つ身体を舞台の上で生きたいと意志していたのでした。

今回、その想いをようやくかたちにする機会が持てますことを嬉しく思うと同時に、身の引き締まる思いです。
ぜひ、目撃していただけましたら幸いです。

〈孤絶-角〉の第二節は次のように始まります。
  新たな数式を生まねばならない。

山田有浩
2015年6月5日 雨降りしきる夜に