山田有浩 / Arihiro Yamada

Information of Arihiro Yamada (dance, butoh / ダンス, 舞踏)

02月16日 水曜日、晴れ。







朝から身体が重し。
春の日差しに、まだ水が滴っている。

恐竜の化石を見にゆく。が、ずっと、化石の前で、語らっていた。
時間の層の話。想像力の話。重力と動きと空洞の話。隔たりの話。喪失の話。死と性の話。免疫寛容の話。旅と逃走の話。声なき声の話。おかえり、の話。哀しみの気配を纏う存在、の話。期待はしない、の話。宙ぶらりんの話。「ない」を前提として生きる現在、の話。馬の話。タンゴの話。カブトムシの話。単細胞生物の話。生命のデザインの話。等々…。
360度の映像に大興奮。


毎朝挨拶するゴミのおじさんに夕方会い、
びっくりして思わず言葉に詰まってしまう。


いつものように回り道で水の音を聞きながら森の公園を歩いており、
とんでもない角度から伸びてくる巨大な百日紅の群を見つめたとき、
あぁ、これら樹木というものは、もしかすると究極の踊りの姿なのではないか、と感じる。
ひとの眼では追えないくらいわずかずつ、しかし絶えず動きつづけている、このいのちの姿。


星のある港町から更に奥地へ。
満月が近い。空気が澄んで、輪っかが出来て、
幼稚園と教会を越えて、雪の残る細く長い階段の道をぐんぐん進んだ。
夜景がきれいだった。遠い音が立ち昇る場処だった。
消えていた場所で、猫と、北欧の女性と逢った。